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認知行動療法で行動を変えてみる

 

 先日母校にゲストスピーカーとして呼んでいただき青森県に行ってきました!大学に行くのは、大学院修了以来でしたが、キャンパスは特に変わりなくとっても懐かしかったです。あぁ。大学を卒業してもう○○年か…(笑) 
 我が母校は学食が一般の人でも使えるので久々に食べて相変わらずのコスパの良さに感動でした。自分の家の近くにあったら常連になるくらい通い詰めます。

 さて、「講義では大学での学びが今の仕事にどう影響しているのか」をテーマにお話をさせていただいたあと、学生さんからの質問コーナーがありました。
 そこで保守的な自分を変えるにはどうしたら良いかという質問があり、その時に私は「どんなことでも良いので、周りの人の目や意見に関係なく自分がやりたいと思ったことは失敗を恐れずに行動してみること」が大事だと思うと答えました。そのことをもう少しくわしく説明してみようと思います。

 


 心理療法の一つに認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy :CBT)というものがあります。認知行動療法では、頭に浮かぶ考え(思考)行動気持ち(感情)身体反応に注目し、この4つはお互いに影響し合っていると考えます。そのため、ストレスが起きている時には悪循環が起きやすくなるため、自分の4つの特徴を客観的に捉えた上で、対処や調整ができるようになることを目的とします。

 ここで赤と青に色分けをしたわけですが、この4つのうち青色の気持ち(感情)身体反応は意識的にコントロールすることが難しいのです!例えば、落ち込んでいたり急に頭痛がしたときになくなれ~!と念じてもすぐになくなることはないですよね。そのため、頭に浮かぶ考え(思考)行動に働きかけることが有効とされています。

・・・といった理論を背景にお話しをしました!(学生さん見てくれているといいなぁ)

 私は、クライエントさんの特性等にもよりますがまずは行動に働きかけることをおすすめすることが多いです。もちろん考えに働きかけることも効果的だと思うのですが、コツを掴むのに時間がかかることがあったり、無理に前向きに考えようとして逆にストレスを生むこともあったりと最初から一人で取り組むのには難しい場合があると感じるからです。

 行動に働きかけると言っても、急に特別なことをやろうとする必要はありません。

 例えば、人づきあいで受け身になってなかなか話しかけられないことに困っている人が明日からいろんな人に話しかけて友達を増やしましょう!と言われてもハードルが高くて無理がありますよね。なので、まずは ”やれそうだけれど、そう言われるとやってみたことなかったことからちょっとずつ” がオススメです。


 なので、まずは仲の良い友達に自分から挨拶をしてみるところから始めても良いと思いますし、それが難しかったら上手に人づきあいをしている人を観察してみる、それも難しかったらぬいぐるみやモノに向かってぶつぶつ話してみるといった具合でやりやすいところを探してみます。塵も積もれば山となる作戦で気づいた時には大きな変化が生まれる場合もあります。


 上手くやろうとする必要は全くありません!失敗しても全く構いません!いくらでも修正可能ですし、むしろ失敗から新しい発見が見つかることもとても多いです。行動実験やゲーム感覚でまずはやってみるのはどうでしょう。

 

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